春、待ちに待った新生活。
しかし、花粉症の人にとって、それは憂鬱な季節の始まりでもあります。
くしゃみ、鼻水、目のかゆみ…快適な新生活を送るためには、花粉対策は欠かせません。
新築住宅を建てるなら、家づくり段階から花粉対策を考慮することで、快適な住まいを実現できます。
今回は、家づくりにおける花粉対策について、間取り、設備、住宅性能の3つの観点からご紹介します。
家づくりの際の花粉対策
花粉の侵入経路とリスク
花粉は、玄関、窓、換気システム、そして洗濯物などを通して家の中に浸入します。
玄関では、衣服や靴、カバンなどに付着した花粉が持ち込まれやすく、特にウール素材の衣類は花粉が付着しやすいと言われています。
洗濯物も同様で、外干しした洗濯物には大量の花粉が付着している可能性があります。
換気システムについては、第1種換気、第2種換気、第3種換気の3種類があり、それぞれ花粉の浸入リスクが異なります。
また、高気密住宅であっても、隙間から花粉が浸入する可能性があるため、注意が必要です。
花粉症対策の重要ポイント
花粉症対策を効果的に行うには、花粉の浸入経路を遮断し、浸入した花粉を除去することが重要です。
そのためには、玄関に手洗い場やシューズクロークを設置し、帰宅後に花粉を落とす動線を確保すること、室内干しスペースを設けること、高性能フィルター付きの24時間換気システム(特に第1種換気)を導入することが効果的です。
さらに、高気密・高断熱の住宅を選択することで、外気からの花粉浸入を最小限に抑えることができます。
壁紙や床材なども、花粉が付着しにくい素材を選ぶことが重要です。
よくある間違いと注意点
花粉対策においてよくある間違いとして、換気をしないことが挙げられます。
しかし、換気を全くしないと、室内の空気は悪化し、かえって健康に悪影響を及ぼす可能性があります。
換気は、花粉の少ない時間帯に行う、高性能フィルターを備えた換気システムを使用するなど、工夫が必要です。
また、高気密住宅は花粉対策に有効ですが、換気システムが適切に機能していないと、逆に室内の空気が悪化することがあります。
そのため、換気システムのメンテナンスも重要です。
花粉対策を実現する具体的な方法
間取り工夫による花粉対策
花粉対策に有効な間取りとしては、玄関とリビングの間に洗面所や脱衣所を配置し、帰宅後に手洗い・うがいをしてからリビングに入る動線を作る方法が挙げられます。
また、シューズクロークを設けることで、衣服やカバンに付着した花粉をリビングに持ち込むのを防ぐことができます。
さらに、サンルームやランドリールームなどの室内干しスペースを確保することで、外干しによる花粉の浸入を防ぎます。
設備導入による花粉対策
玄関横にクリーンルームを設けたり、花粉除去機能付きの空気清浄機を設置したりすることも有効です。
換気システムは、花粉やウイルスを取り込みにくい第1種換気システムを採用し、高性能フィルターを併用することが重要です。
フィルターの定期的な交換も忘れずに行いましょう。
また、床に排気口を設置することで、床に溜まった花粉やハウスダストを効率的に排出できます。
住宅性能による花粉対策
高気密・高断熱住宅は、外気の侵入を防ぐため、花粉対策に非常に有効です。
壁や屋根の隙間を最小限にすることで、花粉の浸入を抑制します。
また、適切な断熱性能により、室温を快適に保ち、花粉症の症状を悪化させるような温度変化を防ぐ効果も期待できます。
さらに、抗アレルゲン壁紙を使用することで、花粉やダニなどのアレルゲンを吸着し、抑制する効果が期待できます。

まとめ
家づくりにおける花粉対策は、花粉の浸入経路を遮断し、浸入した花粉を除去する対策を効果的に組み合わせることが重要です。
玄関周りの工夫、高性能換気システムの導入、高気密・高断熱住宅の選択、そして適切な掃除やメンテナンスを組み合わせることで、花粉症に悩まされることなく、快適な住まいを実現できます。
特に、24時間換気システム、特に第1種換気システムと高性能フィルターの組み合わせは非常に有効です。
間取りの工夫、適切な設備の導入、住宅性能の向上をバランス良く検討し、快適な家づくりを進めていきましょう。
家づくり 花粉対策は、快適な生活を送るための重要な要素です。