戸建てはどれくらいで建つのかを詳しく紹介

戸建てはどれくらいで建つのかを詳しく紹介

戸建ては一体どれくらいで建つの?

新築一戸建てが完成し、引き渡し~引っ越しが完了するまでにかかる期間はどれくらいなのでしょうか?

一般的には約15カ月、つまり1年と少しが掛かる期間といわれています。

ただし、建てる住宅の坪数や建築工法、仕様や設備によって期間が短くも長くもなるのが住宅建設。「できるだけ早く建てたい!」という場合は、注文住宅の中でもフルオーダーですべてが選べるタイプより、セミオーダーで決まった範囲から選択していく形式の規格住宅だと比較的早めに完成させることができますし、15~20坪以下の狭小地と呼ばれる比較的小さな土地に建てる場合も施工範囲が狭いため、早めに完成することが多いでしょう

最短でどれくらいで建つかというと、基礎工事から竣工・引渡しまでの建築期間だけを見れば、例えば工場で家を部屋ごとにパーツ分けして作成しておき、そのユニットを組み合わせて作るユニット工法だと、最も早ければ1~2ヶ月で建てられる場合もあります。

注文住宅であれば、施工自体に掛かる期間は3~6ヶ月程度。プレカットと呼ばれる成形された木材を組み合わせて建てる場合は3ヶ月程度、鉄骨や設計事務所が一から図面を引いて設計する場合は5~6ヶ月程度といわれていますから、最短期間も建て方によって開きがあります。

家が建つまでには建築期間だけでなく、土地探しや住宅会社との打ち合わせ、間取りやプランの決定、それに伴う資金計画や住宅ローンの申請など、事前に掛かる期間も含まれますから、それをどれくらい短縮できるかでも最短期間は変わってきます。

また、建材を運ぶ道が狭かったり運搬車を停める駐車場が現場から遠かったりする場合は運搬回数が増えたり職人さんの移動時間が長くなり、その分工期も長くなりがちです。

できるだけ早く家を建てたい場合、広さや立地条件、建築期間はなかなか変えづらいため、事前に行うべき工程をできるだけスムーズに進めることが早期の竣工(すべての工事が完了すること)のカギとなりそうです。

戸建を建てる工程ごとに掛かる期間とは

それでは、具体的に戸建てを建てるまでの各工程に掛かる標準的な期間をみていきましょう。

情報収集【1~3ヶ月】

戸建を建てるとなったらまず始めたいのが情報収集。施主がそれまでに住宅についてどれくらい知っているかによっても変わりますが、住宅の工法や性能、デザインの種類や建つまでの流れ、建築に掛かる費用やローンのことなど、事前に勉強しておきたいことは多岐に渡ります。

雑誌や書籍を読んだり、インターネットで調べたり。特にお金に関する知識や情報は、できるだけしっかり調べておきましょう。

予算計画以外にも、地域ごとの補助金や助成金、家の仕様によって受けられる優遇措置などについても調べておかないと、大きな損をしてしまうことにもなりかねません。
また、この期間に建てたい家のイメージを膨らませておくと、この後の間取りやデザインの打ち合わせがスムーズになるでしょう。

土地探し【3ヶ月程度】

戸建を建てる土地を所有していない場合は、土地探しから始めなければなりません。

この土地探し、家に住みたい時期から逆算して1年半~10カ月前には始められる方が多いようです。

というのも、理想的な立地条件や形状、価格を兼ね備えた土地に巡り合うためにはなるべく早くから多くの候補地を見て検討する必要があるから。

検討する際は、通勤・通学の利便性や駅からの距離はもちろん、治安や周辺環境、病院や市役所、スーパーマーケットなど普段の生活で利用する場所との距離などを多角的にチェックしましょう。

近年の自然災害の多さを鑑みると、ハザードマップで土地の安全性を調べることも大切です。

土地を探す際には立地に目が行きがちですが、戸建てを建てる際にはそれ以外にも注視しておくべき点がいくつかあります。

具体的には、その土地の建ぺい率(敷地面積に対しての建築面積)や容積率(敷地面積に対して建物のすべての階の床面積=延べ床面積の割合)、形状や広さ、土地に面する道路の広さなど。建ぺい率・容積率が高ければ高いほど建てられる家は大きくなりますが、建築基準法によって用途地域や防災地域等の種別ごとにこの比率が定められているため、上限を超えての建築はできません。また変形地や狭小地の場合は建てられる家が限られるため、希望のプランが適応されないケースも起こりえるのです。

吟味して条件に合った土地を見つけたら、売り主と連絡を取り、売買契約を結んで購入…という流れになりますが、価格面や条件面で交渉が必要な場合を除き、この手続き自体にはそれほど時間を要しません。

このように土地探しはさまざま条件を加味して検討することが必要となりますが、週末ごとに現地を見に行くなど、施主本人が自力で探すには時間が掛かるもの。住宅会社の多くは土地探しから対応が可能ですから、先に建てたい会社を決め、土地探しをお任せするのも一手です。

施工先の決定【1ヶ月程度】

ハウスメーカーや工務店、建築事務所といった選択肢からどこで家を建てるかを決めるのにも、ある程度の期間が掛かります。

各社のホームページで特徴を掴んだり、資料請求をしてプラン内容を把握したり、住宅展示場でいくつかのモデルハウスを見比べたり、営業マンに話を聞いたり…。あらかじめ希望の施工先が決まっていない場合、それぞれの会社の特色を知って比較検討する必要がありますが、ここで迷うと建築前の期間が延びてしまうため、完成したい時期が決まっている場合はその時期の8~10ヶ月前には決められるよう動きましょう。

施工先を選ぶ際には、その会社の形態(ハウスメーカーか工務店か設計事務所か)・特色・性能・実績・価格といった点以外に、営業担当者との相性も大切。候補が絞られたら同条件でそれぞれの担当者に相談してみて、対応や返答内容を比較してみましょう。

住宅プランと詳細見積の決定【1ヶ月~3か月程度】

施工先が決まったら、複数回打ち合わせを重ねて間取りや設備、デザインといった具体的なプランニングを進めていきます。

おおよそのプランが決定したら仮契約を結び、詳細が決まったのちに建築工事請負契約を締結します。

家づくりでいちばん重要ともいえるのがこの工程。理想とちがった、住んでみたら使い勝手が悪かった…といったことのないよう、しっかりと時間を掛けて検討し、納得できるプランを立てましょう。

プランニングの際には、自分たちが建てたい家のイメージをできるだけ具体的に伝えるとともに、優先順位を明確にしておくことや予算を決めてそこに収まるように依頼することも重要です。

好みの施工事例をまとめておいたり戸建てに求める条件をリストアップしておいたりと、はじめの情報収集の段階で並行して準備を進めておくとスムーズ。建築期間を加味すると、完成させたい時期の6か月前までには設計図が完成しているよう進めるとよいでしょう。

住宅ローンの申請【2週間~1ヶ月】

戸建て購入には欠かせない資金の準備。住宅ローンを利用する方が殆どだと思いますが、ローンを借りるためには事前審査と本審査の2つの審査を通過する必要があります。

事前審査は融資が可能かどうかを判断するもので、掛かる期間は2・3日~1週間程度。本審査は本当に融資をするかどうかを判断するもので、掛かる期間は10日~3週間程度です。

土地探しから始める場合、土地が見つかったのちに住宅ローンの事前審査を受けるのが一般的。その後、施工先が決定して見積もりを出してもらい、資金計画が固まり次第、本審査を受ける流れになります。事前審査を先に受けておくことで、本審査~資金調達までの流れをスムーズにするのです。

借入金の額や返済計画をしっかり立てたうえで利用したい住宅ローンですが、建物の着工前に費用が必要なケースもあるため、自己資金に不安がある場合はなるべく早く申請をした方が安心。住宅会社によってはローンシミュレーションや申請の相談にも乗ってもらえますし、勉強会を開いてレクチャーしてくれるところもありますから、プロを頼ってみるのもおすすめです。

着工~完成までの建築工事【3~6ヶ月程度】

プランが決まり、設計図が完成したら、工事契約を結んでいよいよ施工がスタートします。
施工の流れとしてはおおよそ以下のとおり。

  • 土地整備などの着工前準備
  • 地鎮祭と近隣への挨拶
  • 着工~基礎工事(建物の土台を整える工事)
  • 棟上げ工事(建物の梁や柱、屋根や外壁を組む工事)と上棟式
  • 中間現場検査
  • 内装工事(建物の内側の施工)
  • 設備工事(ガスや電気などの工事)
  • 竣工(すべての工事が完了)
  • 竣工検査・立ち合い
  • 登記手続き
  • 引き渡し
  • 引っ越し・入居

引き渡しと同時に住宅ローンの決済がおこなわれ、晴れて新居にお引越しとなります。

戸建が建つまでにも期間が掛かりますが、住んでからの期間はもっと長いもの。引き渡しの際には、保証や点検、アフターメンテナンスに関することや連絡先を聞いておきましょう。

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